初めてオリンピックに出場したのは1984年のこと。
92年バルセロナはロードで銀メダル、1996年アトランタ大会ではロードTTで銀メダル、ロードで金メダル、2000年シドニーはTTで銅メダル。 08年には北京にも出場し、84年以来7大会連続の出場。 ツール7年連続出場ならまだしも、4年に一度の五輪。 現役時代のベルナール・イノーと一緒にローカルレースに出た写真を見た時は、なんだか2人の間の時代がズレてる、と思った。 イノーといえば往年の名選手、なのに、片方は現役選手。 こんな名文句もある。 「ランス・アームストロングなんて、まだまだ小僧」 ランスが復活を遂げた08年の語録。 談話はこう続く: 「ランスはまだたったの37歳でしょう?私なんて38歳になる年に、初めてオリンピックチャンピオンになったのだから!」 ロンゴは96年アトランタ五輪ロードで金メダルを獲得したのだった。 世界タイトルは過去13回。 その他、フランス選手権やメジャーレースであげた戦歴は数知れず。 むろん、国内いまだ敵なし。 学業の方でも秀でていて、数学で学士号を取得、MBA取得、スポーツ経営学で博士号。 そして、極度の外部性アレルギー。 Veloマガジン担当者が自宅インタビューのアポをとる際、デオドラント禁止、アフターシェーブローション禁止、香水禁止、工業用クリーニングからおろしたての服の着用禁止、と言い渡された。 気難しいことでも知られるが、鋼のような意志がなければかような偉業達成は不可能だったのではないか。 自叙伝を書いたらさぞ読み応えがありそうなこの一は、現在御年52歳。 現役の女子ライダー、ジャニー・ロンゴ。 熟年パワーの星だった。 しかし最近Webサイトをにぎわすスキャンダル。 アンチドーピングの義務を怠った。 居場所を知らせるシステム経由で申告した内容が虚偽だったとみなされた。 しかも3度にわたり。 もともとダウンヒルのスキー選手だった彼女を説き伏せて自転車に転向させた彼女の夫(兼コーチ)は、07年EPOを不法に入手したとして、現在自転車界から謹慎処分を受けることに。 世界選は精神的に大会にのぞむレベルではない、として不出場が決定。 このままフェイドアウトしてしまうのだろうか。 「(ロンゴが五輪初金メダルをとったのは)96年のアトランタだった。実はこのときランスも出場していた。これがガン告知前の最後のレースのひとつとなってしまった。 それ以来、ふたりは互いに己の限界まで力を出し尽くしてきた。年齢、病という壁を乗り越え、ときにある種の常識という壁までも打ち破りながら。」 3年前のルモンドは、こんなふうに彼女のことを称賛していた。 下の写真はロマンディ一周にて。 本レース最終日には、女子のTTレースが同時開催されている。
by maillotvert
| 2011-09-15 06:18
| Riders
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